的は射るべきか得るべきか
3年か4年くらい前に くらべて!Google というウェブアプリを作った。複数のキーワードをGoogleで一度に検索して棒グラフにしてくれる単純なプログラム。言語学のちょっとした用法調査に便利だという感想をたま~に頂く。最近自分でもあらためて使ってみたら少し面白かった。
昨今、「正しい日本語」がブームなそうで、例えば「的を射る」と「的を得る」のどちらが正しいかということが話題になったりする。もちろん前者が正しいわけで、Googleで検索してみると、その結果は上の事実を反映しているように思える。(ちなみに「的を得る」は、「的を射る」と「当を得る」との混用だそう。)

ところが、同じ表現の活用形である「的を射た」と「的を得た」とで検索をやりなおすと結果が逆転する。

実際のところ、ル形よりもタ形すなわち形容詞形のほうが圧倒的にヒット数が多いわけで、これを考えると、「正しい日本語」としてはどうあれ、「的」を「得る」べきものとして捉えている人は多いみたいだ。あくまでGoogleの検索結果に過ぎないので参考にしかならないが、これも言語事実の断片と言える。
他にも、「名誉挽回」「汚名返上」「汚名挽回」などでやってみた。いわゆる誤用が用いられている前後の文脈などを詳しく調べてみると、その表現でなければならない事情や理由が見いだせる可能性があるんじゃないだろうか。そうすると言語変化の一つの道筋が見えるかも知れない。
いや全然見えてこないかもしれないけど。
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