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Sun Aug 20 14:08:00 +0900 2006

Corpora in Cognitive Linguistics: Corpus-Based Approaches to Syntax and Lexis

  • Stefan Th. Gries and Anatol Stefanowitsch (eds.)
  • Corpora in Cognitive Linguistics: Corpus-Based Approaches to Syntax and Lexis
  • Berlin
  • Mouton de Gruyter
  • 2006
  • 3110186055

認知言語学に基づいたコーパス言語学の可能性についての論文集。

先日クラコフで行われた国際認知言語学会では、 hard corpus linguisticsとsoft corpus linguisticsという語を何度か耳にした。前者はきちんと数学的に定義された統計手法やアルゴリズムを用いたコーパス言語学で、後者はよりカジュアルにコーパスを利用する研究といったことらしい。

本書には両方に属する研究が納められており、どちらも興味深い。ただ、実際問題として、従来の認知言語学の枠組みとなじみやすいのはsoft corpus linguistics的な手法だと思う。hard corpus linguisticsで主役になるのは通常、何らかの要素の分布を表す数値であり、そういった性質のものが言語使用者の認知メカニズムについて直接的に説明してくれるとは考えにくい。

とはいえ、computationalでmathematicalな手法を、認知言語学の理念的な部分と矛盾させずにどこまで利用できるかということはとても興味深い。また、ボトムアップ的な方法論によるプログラムとしての認知言語学にとっての一つの課題は、仮説を客観的にに検証するための定式化された手続きの確立であり、それが可能になるなら学問的に大きな前進となると思う。

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